文学の蔵
いちのせき文学の蔵(PDF)
島ア藤村と一関
色川武大遺品展
色川武大をしのぶ会
谷川俊太カ・子どもの宇宙
及川和男さん

及川和男作品
村長ありき
藤村永遠の恋人・佐藤輔子
イーハトーヴ通信
なみだの琥珀のナゾ
何でも相談ひきうけます
いのちは見えるよ
森は呼んでいる

村田久作品
底なし淵
イーハトーブ釣り倶楽部


一関のおもいで
TOP






「村長ありき」の及川和男と歩く文学散歩
三好京三さん(左)、及川和男さん(右)、深沢村長の語り部のおふたり
岩手県沢内村  深沢村長の記念碑の前で



 一関は多くの文学者を輩出している。一関一高(旧制一関中学校)出身者がその中心で、ノンフィクション・児童文学作家の及川和男さん、直木賞作家・三好京三さん、SF作家・光P龍さん、人情短編小説の内海驤カさん、江戸川乱歩賞作家・中津文彦さん、動物と自然保護をテーマにした作品の遠藤公男さん、明治維新と東北をテーマに書き続けている星亮一さんたちだ。

 読売文学賞の『狂人日記』などの純文学作品のほか『麻雀放浪記』シリーズでも知られる色川武大(別名・阿佐田哲也)さんも 一関ゆかりの作家。ジャズ喫茶「ベーシー」にたびたび訪れて一関に惚れ込み、一関に永住を決意して転居したが、一ヶ月後に病死。色川夫人のご厚意や井上ひさしさんの働きかけで遺品約7000点が一関市に寄贈された。

 小説、芝居、評論にと幅広い活躍をしている作家の井上ひさしさんは、昭和24年の半年間を世嬉の一酒造の土蔵の一角に住み、一関中学校の校友会誌に詩を書いたり、一時映画館だった蔵できっぷのもぎりを手伝いながら映画を見たそうです。

 井上さんも滞在した世嬉の一酒造の敷地は、明治の大富豪熊文の跡地。熊文には明治の文学者・幸田露伴や北村透谷がしばしば滞在した。若き日の島ア藤村が北村透谷の紹介で、熊文の長男・大三郎の英語の家庭教師として半月ほど滞在している。藤村は、熊文で過ごしたときのことを、小説『春』と『眼鏡』に書いている。世嬉の一酒造の「酒の民俗文化博物館」近くには藤村の文学碑も建てられている。

 かって文人たちが散策した小径を歩くことができるまち一関。このまちに「文学の蔵」を建設しようと、三好京三さん、及川和男さんたちを中心に市民運動が始まり、文学を切口にした文化の発信地・一関にしようとしている。そして、井上ひさしさんはこの運動の力強い応援団長だ。